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episode-9

ベトナム・ハノイのソイ。おにぎりにして日越友好
遺伝子レベルの美味しさは日本で大ヒット!?

朝起きて、散歩していると、人だかりがみえる。

何か売っているようだ。オートバイでやってきて、しばらくすると、新聞紙に包んだ 10cm 前後の固まりをビニールに入れ、走り去っていく。通勤する女性や、お母さんらしき人が、ビニールをぶら下げて、歩いてくる。よくみると、人だかりの横で何か食べている人がいる。
ソイ(Xoi)だ。検索でベトナム・ソイと打ち込めば、必ず出てくるベトナムでは、フォー(Pho)とならんで定番の朝ごはんだ。

一緒に座って、その場でアツアツをほうばることもできる。飲み物も売っている。

日本には、ちまき、おこわ。もち米に小豆を入れた赤飯がある。ソイは、食感、味覚とも出来立ての赤飯に近い。温かくて、とても美味しい。種類もたくさんあるらしい。街のあちこちで販売している。

日本で稲作がはじまったのはいつだろう。現在 2021 年。日本人は千年以上にわったて米を食べ続けてきたはずだ。筆者の遺伝子を遡れば、2000 年前に生きて、日本のどこかにいた日本人に繋がるはずだ。
米を食べられない時代があったとしても、1 年 1 回ぐらいは口にできたと思われる。米のうまさは自分の遺伝子に染みついているレベルだ?
ソイもおなじ。簡単にいえば、もち米を蒸した食べ物だ。米の旨み。
ソイの旨み、食べてまずいと思う人は、まずいないのではないか?
冷えたソイをつまむ、少々固いが、口の中にいれて、もぐもぐしているとうまみが口に広がる。個人的には冷えたソイもとても美味しい。

さて、日本のコンビニの話。
何十年か前、温かい中華まんがブームになった。その後おでん。そして、おにぎりは大人気の定番商品としてコンビニに定着した。ソイを冬の寒いときだけでもいい、販売したらどうだろう。
ベトナムでは、バナナの葉に包み、その上から新聞紙で包む。日本では、ソイでおにぎりを作り、バナナの葉で包んで、販売したらどうだろう。中華まんの保温保湿機はコンビニならどこにでも設置してある。ソイ = ベトナム、おにぎり=日本。日越友好の象徴として、日本で販売したらどうだろう。うまさのことだけ考えたら、必ず売れる?
こんな話を日本の友人に話をしたら、「誰でも思いつくアイデアだね」といいながら、「似たようなものは、もう日本のコンビニで売っている。」
とそっけない。

「ソイは駅弁として売っていたらしいですよ」と教えてくれた。

ひと昔前の駅のホームでは、バナナの葉に包み、どんな器に入れ、どんな掛け声で売っていただろう。

駅や駅のホームは様々なドラマがある。夢と希望。出会いと別れ。旅立ち。逃亡。失踪。愛。笑顔と絶叫。涙。
様々な感情が交錯する場所だ。そして、汽車に乗って、しばらくすると、ソイを食べる。それぞれのドラマの主人公はソイを食べて、何を思っただろう。どんな味だっただろうか?

ハノイ駅の近くのホテルに泊まって、列車の汽笛の音をぜひ聞いてほしい。できれば夕方か夜。どんな歌が聞こえてくるだろうか。演歌それとも………。

To Be Continued

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